ゴルフ番組を楽しむために知っておきたいゴルフ用語
ゴルフの番組を休日に放送されているのを知っている方は多いんじゃないでしょうか。でもゴルフをやらない人にとっては「よくわからないスポーツ」という認識でしょう。
ルールやマナーが今ひとつわからない、という状態でゴルフ番組を楽しむのはなかなか難しいでしょう。しかし2020年には東京オリンピックでゴルフが正式種目として採用されています。
オリンピックやゴルフ番組を楽しむには、ルールを知っておくともっと楽しいゴルフ観戦ができるようになってきますよ。オリンピックというせっかくの機会があるので、ゴルフ初心者の方もこれを機にゴルフ用語をチェックして、週末のゴルフ番組も楽しんじゃおうじゃないですか。
ゴルフ用語:ゴルフクラブ編
まずはゴルフクラブについて見てみましょう。ゴルフクラブは14本以内とルールで定められています。それぞれのクラブに役割があって、選んだクラブで、プレーヤーがどんな意図があってそのクラブを選んだのかを考えてみるとゴルフをもっと楽しくなります。
ドライバー
第一打目に主に使うクラブ。男子プロで260~300ヤード、女子プロで230~260ヤードほどの距離を飛ばすのが一般的です。とにかく遠くまで飛ばすのを目的に作られているので、ボールを打ったときの音や飛んでいくボールはものすごい迫力です。
フェアウェイウッド
ドライバーの次に飛距離が出るゴルフクラブです。
形状の特徴は大きな丸いヘッドが特徴で、芝の上に乗っている状態ならば打ちやすく、ボールが上がりやすいクラブです。
3番ウッドはスプーン、5番ウッドはクリークという別称があります。
販売されているフェアウェイウッドは3番、5番、7番をよく見かけます。
ユーティリティ
ゴルフ界に登場してまだ日が浅いクラブで、ユーティリティやレスキューと呼ばれているクラブです。
形状もウッドを模したものやアイアンを模したものがあって、厳密に形状が決まっているわけではありません。このクラブのコンセプトは「アイアンよりも打ちやすく、フェアウェイウッドでは打ちにくいところから打てるクラブ」です。
飛距離はウッドでは5番ウッド以下、アイアンでは7番アイアン以上の飛距離をカバーしているものが多く、ミスにも強い、飛距離も出しやすいというクラブです。使い勝手が非常に良いため、近年では3番~5番アイアンのいわゆるロングアイアンが、こちらのユーティリティに置き換わっています。
アイアン
鉄製のヘッドがついたゴルフクラブで、決まった距離を打つためのクラブです。
番手ごとに角度(ロフト角)が分かれており、長い距離を狙うアイアンもあれば短い距離を狙うアイアンもあります。番手によりますが狙う距離は200ヤードから100ヤードくらいが一般的でしょう。
アイアンの背面を見るとツルッとした形状のものや、大きく中心がえぐれているものなど種類が分かれており、ミスへの寛容性や、操作性について特徴が伺えます。
参考記事:ゴルフ初心者に優しいアイアンの見分け方
ウェッジ
ウェッジ(Wedge)=日本語にしてくさびという意味を持つクラブです。
100ヤード以内のアプローチショットや、バンカーからの脱出に多く使われるクラブです。短い距離をコントロールして打つクラブで、ピッチングウェッジ、アプローチウェッジ、サンドウェッジなどの種類があります。
またロフト角で表示されているものも多く、52度~60度のウェッジが多く選ばれています。
ウェッジはアイアンの角度を加味して3本~4本程度を入れるゴルファーが一般的です。
チッパー
アプローチで使用するクラブで、プロゴルファーで使っている人はほとんど見かけません。
グリーンの周りからカップに寄せる場面で使われるクラブで、使う用途が広くないのがプロに選ばれていない理由の1つでしょう。しかしカップに寄せるためのクラブとして優秀で、非常に使いやすいクラブです。
ウェッジのように技術を駆使せずとも、パターのように簡単に振って簡単に寄せられる、というのが特徴。
パター
グリーン上に乗ったボールをカップに入れるために使うクラブ。
スマートなピンタイプと呼ばれるものや、かまぼこのような形状をしたマレット、四角く大きな形状のネオマレット、と3タイプがあります。長さも様々で一般的なショートタイプもあれば、胸の前で構えて打つためのロングタイプ、ミドルタイプのものも。
「パットイズマネー」と呼ばれるほど、パターの良し悪しが賞金額を決めると言わしめるほど大切です。
ゴルフ用語:コース編
ゴルフコースには色々名称があります。落とした場所によって、次のショットをどう打つか求められる戦略が変わります。
ティーイングエリア
第一打目を打つところをティーイングエリアと呼びます(旧ルールではティーインググラウンドと呼ばれていました)。
使うクラブは決められておらず、パー4やパー5では多くの方がドライバーを握りますが、戦略によってアイアンやフェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンを選択する方も。
参考記事:【ティーイングエリア】ゴルフってスタート地点が違う!ティーの色の意味は?
フェアウェイ
ティーイングエリアとグリーンを結ぶコースの中央付近に設けられている、芝が短く刈り込まれた場所。フェアウェイにボールを乗せられれば次のショットが打ちやすいため、どの選手もこのフェアウェイのなるべく先を目指して打つケースが多いです。
ラフ
フェアウェイの両サイドの少し芝が長くなっている部分を指します。日本のゴルフ場では芝が長くてもボールにかかる程度の長さの場所が多いです。しかし海外のゴルフ場では腰の高さ程もあるラフも存在します。
基本的にはラフからのショットも打てますが、ボールとクラブの間に芝が入り込んだり、ヘッドに絡みついたりするとボールが飛びすぎる、方向がずれるなどのエラーが起こる可能性が上がります。
OB
ボールがコースの外に飛び出してしまう現象をOB(オービー)と呼びます。
ドッグレッグ
ゴルフのコースが曲がっているところをドッグレッグと呼びます。
右に曲がっていれば右ドッグレッグ、左なら左ドッグレッグ。略して○○ドッグ、と呼ぶことも。
ブラインド
コースの先がドッグレッグによって見えないホールを指します。
バンカー
コースの両サイドやグリーン周りにある砂が敷き詰めてあるところをバンカーと呼びます。バンカーに入れてしまうとボールのコントロールが難しくなるので、バンカーにはなるべく入れないようにするマネジメントをします。
ゴルフ用語:グリーン編
ボールを転がしてカップに入れるグリーン。こちらのグリーンにもゴルフ番組を見ていると様々な用語が飛び交います。
ライン
ボールの後方からカップ方向に向けて、ゴルファーがしゃがみこんで何かを見ているのをご存知でしょう。ボールをどの強さで打って、どんな傾斜だからどっちにこれくらい曲がる、という予測を立てています。
ラインを読む、と呼ばれる行動です。
フックライン
グリーン上のラインが右打ちなら左に曲がっていくのをフックラインと呼びます。
スライスライン
フックラインとは逆で、右打ちなら右に曲がっていくのをスライスラインと呼びます。
グリーンの傾斜がうねっていて、フックラインからスライスラインと左右に曲がるラインをスネークラインとも呼びます。
2段グリーン
グリーンを見ると、高い方と低い方の2段になっているところがあります。これが2段グリーンと呼ばれるグリーンです。できればカップがついている段にアプローチを乗せるように狙うのが鉄則です。
ディボット(ピッチマーク)
グリーンにアイアンショットが着弾すると、グリーンにボールの痕が残ります。このボールの痕をディボット(ピッチマーク、ボールマークとも)と呼びます。選手がグリーン上に何かフォークのようなものを刺してパターでトントン叩いていますが、これはディボットを修復しているのです。
英語でDivotと表記します。英語での本来の意味はクラブによって削られた芝生片を指しますが、日本ではコース場の穴、グリーン場の穴を刺してディボットと呼ばれるのが一般的です。
ゴルフ用語:スコア編
スコアの数え方もちょっと一般的ではないゴルフ。聞き慣れない方にとってはよくわからなくなってくるものです。スコアについても確認してみましょう。
ホールインワン
ティーショットを打って、カップに直接入ること。プロでもそうそうお目にかかれるものではありません。主にパー3と呼ばれる短いホールで達成されるケースが多いです。
エースと呼ばれることもあります。
アルバトロス
ホールインワンよりもさらに珍しいのがこちらのアルバトロス。
スコアはパーを基準に考えますが、パーよりも3打少ない打数でカップインさせることです。
例えばパー4なら1打(ホールインワン)でアルバトロス達成。パー5なら2打目のカップインでアルバトロス達成となります。
イーグル
パーよりも2打少ない打数でカップインさせることをイーグルと呼びます。
プロでも1ラウンドに何回もあるものではありません。
パー3なら1打(ホールインワン)、パー4なら2打、パー5なら3打でイーグルとなります。
バーディ
パーよりも1打少ない打数でカップインさせることをバーディと呼びます。
パー
ホールによってパーが決められており、ショートホールなら3打、ミドルホールなら4打、ロングホールなら5打とされています。プロゴルフの試合を見ていると簡単にパーというスコアを積み重ねていきますが、アマチュアにはこれが至難の業。
パーを積み重ねるプロのすごさは、ゴルフをやっている人にしかわからない感覚かもしれません。
ボギー
パーよりも1打多い打数でカップインさせること。
ダブルボギー
パーよりも2打多い打数でカップインさせること。
トリプルボギー
パーよりも3打多い打数でカップインさせること。
ゴルフ用語:ショット編
ボールを打ったときに解説でゴルフ用語が飛び交います。こちらの用語を理解しておくと、どんなボールなのか、どういうショットを打っているのかが分かるようになります。
ドローボール
ボールを打ったら放物線の頂点あたりから、緩やかに左(右打ちの場合)に流れて落下するボールを言います。
一般的に飛距離がよく出る、と言われています。
通常ボールを打つと、その人のスイングに応じてどちらかに曲がるボールを打つのが一般的です。ドローボールを打つ人をドローヒッターと呼びます。
フェードボール
ボールを打ったら放物線の頂点あたりから、緩やかに右(右打ちの場合)に流れて落下するボールを言います。
一般的に飛距離はドローに劣りますがコントロール性が高いと言われています。
フェードボールを打つ人をフェードヒッターと呼びます。
フェードはドローに比べて「飛ばない」と言われていますが、フェードボールでもよく飛ぶボールをパワーフェードと呼びます。
参考記事:【ドロー】ショットは曲がる方向で呼び方が変わる【フェード】
フック
打ち出した方向から強く左(右打ちの場合)に曲がっていくボールのこと。
スライス
打ち出した方向から強く右(右打ちの場合)に曲がっていくボールのこと。ゴルフ初心者に多くみられる弾道。
キャリー
ボールを打つと宙に舞い上がってボールが地面に着弾、その後転がっていきます。その合計をボールの飛距離として計算しますが、打ったボールが地面に着弾した地点をキャリーと呼びます。
ラン
打ったボールが地面に着弾した後、転がった距離をランと言います。
ドローボールはランが多く、フェードボールはランが少なめになります。
レイアップ
戦略の1つで、短く刻むようにショットを打つことをレイアップと言います。
例えば250ヤードのドライバーショットが打てる人が、250ヤード付近に池があるのを嫌って、ユーティリティで200ヤードくらいを狙って打つ。ドッグレッグで200ヤード付近から急激に左に曲がっているホールで、180ヤード付近を狙って5番アイアンで打つ、など。
意味が分かると楽しいゴルフ番組!
もちろんこちらで紹介した以外にもたくさんゴルフ用語はありますが、解説などの言葉が分かるとゴルフ番組をもっともっと楽しめるようになります。
「ゴルフはプレーしないよ」という方もゴルフの用語をチェックしておけば、テレビで見るゴルフ番組がグーンと楽しくなりますよ。